2026年7月15日

こんにちは、井上歯科医院です。
顎を動かすとカクカクする、口を開く時痛い、口が閉じられなくなったなどの症状を感じたことはありませんか?
それは顎関節症かもしれません。顎関節症は、歯ぎしりや食いしばり、姿勢の悪さ、噛み合わせのバランスの乱れなど、なんてことない理由で引き起こされることがあります。今回は顎関節症についてご紹介するので、当てはまる症状がないかチェックしてみてくださいね。
顎関節症とは
顎関節症とは、顎関節や周囲の筋肉に痛みや、動かしづらさが現れる疾患のことを言います。

顎関節は左のイラストのように、下顎頭と下顎窩から成り立っており、その間にクッションの役割として関節円板があります。この関節円板と下顎頭が一緒に動くことで、滑らかに口を開閉することができます。また、顎関節の周りにはたくさんの筋肉があり、口を動かすには筋肉と顎関節の協調も重要です。
筋肉や、関節円板の動きに異常があると、顎関節周囲に痛みを感じたり、口を開けづらい、口を開ける時に音が鳴る、開けた口を閉めることができないなどの顎関節症の症状が出ます。
特に、関節円板が滑らかに動かないと、口を開ける時にカクンと音が鳴ったり、口が開けにくい、口を開ける時に痛みを感じることがあります。ひどい時は関節円板が元の場所に戻らず、口を閉じることができない場合もあるので注意が必要です。
顎関節症の分類
顎関節症は、障害がある部位別に5タイプに分けられます。
Ⅰ型顎関節症

咀嚼筋障害が原因で起こる顎関節症です。咀嚼筋の緊張や炎症が原因で、痛みや違和感が出ている状態です。
Ⅱ型顎関節症

靭帯や関節包の外傷、関節のねんざなどによる顎関節痛障害が原因です。口を開けにくい、口を開け閉めする時にカクカクと音がするなどの症状がみられます。
Ⅲ型顎関節症

Ⅲ型顎関節症は関節円板の障害が原因で起こります。関節円板が正常な位置よりもずれていることで、スムーズに下顎頭が動かないことが原因です。
Ⅲ型顎関節症aは、前方にずれている関節円板を下顎頭が無理矢理乗り越えている状態なので、口を開けることはできますが、関節円板を乗り越える際にカクカクという音がし、スムーズに口を開けることができません。
Ⅲ型顎関節症bは、前方にずれている関節円板に下顎頭がひっかかって口を開けることができない状態です。また、関節円板が後ろにずれていると口を閉じることができません。
顎関節症Ⅳ型
下顎頭の変形や関節軟骨の破壊などが原因でおこる変形性顎関節症です。顎関節をスムーズに動かすことができず、ジャリジャリ音が鳴ることがあります。
顎関節症Ⅴ型
Ⅰ〜Ⅳ型のどれにも当てはまらないタイプです。心身医学的な要因やストレスが関与していると言われています。
顎関節症の初期症状
顎関節症がひどくなる前になんとかしたいですよね。こちらでは気をつけなければならない顎関節症の初期症状についてご紹介します。当てはまる症状がないかどうかチェックしてみてくださいね。
顎関節症の初期症状

顎関節の初期症状にはこちらのようなものがあります。
・朝起きた時に、顎が疲れている
・口を大きく開けた時に痛みを感じる
・口を開け閉めした時に、顎がカクカク鳴る
・顎がこわばって口が動かしづらい
いかがでしょうか。こちらのような症状を感じたことはありませんか。顎関節症が本格化する前には、こちらのような違和感を感じることが多いです。
顎関節症の初期症状を感じたらどうすれば良い?

顎の違和感を感じたまま放って置くと、顎関節症はどんどん進行し、症状もひどくなります。
顎関節症の初期の段階では、顎に負担をかけなければ改善することがほとんどです。こちらのようなことに気をつけてみましょう。
・頬杖をつく、うつぶせ寝、歯ぎしりや食いしばりなどの顎に負担がかかる悪習癖に気を付ける
・大きなあくびなど、口を急に大きく開きすぎない
・するめやステーキなど硬いものや弾力のある食べ物を避ける
・左右バランスよく噛んで食べる
・正しい姿勢を保つ
まずは、生活習慣を見直し、顎に負担がかからない生活を心掛けましょう。顎を休ませることが大切です。
顎関節症のセルフチェック
顎関節症が疑われる場合は、初期症状がないかに加え、こちらのセルフチェックをしてみましょう。
①3本指テスト
人差し指、中指、薬指の3本を縦に並べて口の中に入れて、入るかどうかどうか試してみてください。指3本が簡単に入る場合は正常な開口量です。しかし、痛みで口を大きく開けられず指が1〜2本しか入らない場合は、開口障害が疑われます。
②顎関節周囲の筋肉のチェック
顎周囲を指でマッサージし、痛みがないかチェックしてみましょう。痛みがある場合は、筋肉や靭帯を痛めている可能性があります。起床時の顎のこわばりや痛みがないかも合わせてチェックしましょう。
③顎の動きのチェック
顎の動きが正常だと、口を開けたときは、下顎がまっすぐ下に動きます。しかし、顎関節に異常がある場合は、左右どちらかに偏っている場合があります。鏡の前で口を開け閉めして、下顎の動きを見てみましょう。
まとめ
日常生活で顎に異変を感じた場合は、顎関節症を疑ってみてください。早めに気づいて悪習慣を取り除くと、症状がひどくならないうちに改善することができます。初期症状の場合は、温湿布で患部を温めたり、優しい力でマッサージをして筋肉の緊張を取り除いてあげてください。また、頬杖やうつぶせ寝など、顎に負担がかかる姿勢を改善することも大切です。