2026年7月01日

こんにちは、井上歯科医院です。
今回は、歯科でよく使われる薬をご紹介します。
歯科医院でお薬が処方されるイメージがない人も多いのではないでしょうか。しかし、抜歯した時や歯周外科の処置後、痛みがあるときはお薬が出ます。歯科医院で出されるお薬は、大きく分けて痛み止め、抗生剤、うがい薬、塗り薬の4種類です。それぞれどんな時に処方されるか、どんな薬があるかをこちらの記事で解説したいと思います。
どうして歯医者で薬が出るのか

歯科医院で薬が処方されるのはこちらのような時です。
・外科処置の後
・重度歯周病
・痛みがあるとき
・口内炎などの炎症
歯科医院では、痛みや腫れなどの炎症を鎮めるためや、感染防止のため、細菌感染を抑えるために薬が処方されます。歯科医院で薬が処方されたときは、用法用量を守り、体に異変を感じたら服薬を中止し、歯科医院までご相談ください。
また、ほとんどの歯科医院が院内処方のため、薬局に行く必要はありません。お薬手帳をお持ちの方は、ぜひご持参ください。薬の飲み合わせや全身状態について考慮しながら薬を処方します。
歯科でよく使われる薬
歯科でよく使われる薬は、大きく分けて4種類あります。痛み止め、抗生剤、うがい薬、塗り薬です。それぞれに役割があり、治療内容や症状によって処方するタイミングが異なります。こちらではこの4種類の薬について詳しくみていきましょう。
痛み止め

痛み止めは、正式名称を「消炎鎮痛薬」と言い、炎症による痛みや腫れを抑える働きがあります。痛みや腫れがあるときに飲んでください。痛みを抑えるだけで無痛になるわけではないので、ご注意ください。痛みが続くときは、最低でも4時間は間隔を開けて飲むようにしましょう。
※痛み止めの薬の例
・カロナール:(成分名:アセトアミノフェン)安全性が高く、小児や妊婦、高齢者にでも使用可能です。
・ロキソニン、ボルタレン:(成分名:ロキソプロフェンナトリウム、ジクロフェナクナトリウム)NSAIDsと呼ばれる消炎鎮痛剤で、効き目が強いです。まれに胃腸症状が出ることがあります。
当院では、ロキソニン、カロナールを処方することが多いです。どちらも痛い時に飲み、次に飲む時は最低でも4時間は空けるようにしてください。
抗生剤

抗生剤は、細菌の繁殖を抑えたり、死滅させる働きがあり、感染を抑えることができます。歯肉や顎の骨の中に膿が貯まっている場合や、抜歯やインプラント・歯周外科などの外科処置をした後の感染予防、痛みや腫れが強く細菌感染が疑われる場合などに処方されます。
症状が落ち着いたからと言って、自己判断で薬を途中でやめないでください。再感染や、耐性菌が出てくる可能性があるので、処方された抗生剤は全て飲み切りましょう。
※抗生剤の例
・フロモックス、メイアクト(セフェム系抗生剤):幅広い細菌に効くので、一般的に処方されます。
・クラリス(マクロライド系抗生剤):歯周病菌に高い効果があります。ペニシリン系やセフェム系抗生剤にアレルギーがある場合でも使えます。
・アモキシシリン(ペニシリン系抗生剤):古くからあり、安全性が高い抗生剤です。
・クラビット(ニューキノロン系抗生剤):殺菌力が強いので、小児や妊婦には処方できません。
当院では、フロモックスとクラリス、アモキシシリンを主に処方しています。耐性菌ができないように考慮しながら、薬剤を症状に合わせて選んでいます。
うがい薬

うがい薬は正式には含嗽薬と言います。口腔内の炎症を抑えたり、殺菌作用があります。抜歯などの外科処置の治療後や、歯周病、口内炎の炎症などがあるときに処方されることが多いです。うがい薬の使い方ですが、1日に数回、水で薄めてうがいをしましょう。
※うがい薬の例
・イソジン:(成分名:ポピドンヨード)茶褐色の液体で、殺菌作用・抗ウイルス作用があります。
・ネオステグリーン:(成分名:ベンゼトニウム塩化物)殺菌作用があります。
・コンクール:(成分名:グルコン酸クロルヘキシジン)殺菌作用と抗ウイルス作用があります。うがい薬やジェルタイプ、歯磨き粉があります。
・アズノール:(成分名:アズレンスルホン酸ナトリウム水和物)抗炎症作用があるので、口内炎など、炎症を鎮めたい時に処方されます。
塗り薬

塗り薬には、軟膏やクリームタイプがあります。歯科で処方される塗り薬で一番多く使われる症状は口内炎です。その他、歯肉炎や歯周炎がひどいときにも処方されます。
※塗り薬の例
・アフタゾロン、デキサルチン:(成分名:デキサメタゾン)副腎皮質ステロイドで、口内炎や舌炎に使われる塗り薬です。抗炎症作用があるので、痛みや腫れを抑制する効果があります。唾液で流れにくく、患部を保護できるのが特徴です。
まとめ
歯科医院では何による感染か、何が炎症の原因か、などの診断に基づきながら、薬を処方しています。処方されたお薬は、用法用量を守り適切に使用してください。特に抗生剤は、耐性菌を作らないためにも、効果を十分に発揮するためにも、自己判断でやめることなく、原則飲みきってください。しかし、お薬を飲んで不具合を感じた場合は、服薬を中止し、すぐに歯科医院に連絡してください。
処方されたお薬について不安なことがあれば、お気軽にご相談ください。
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