2026年7月29日

こんにちは、井上歯科医院です。
お酒・タバコ・コーヒーを嗜まれている方は多いのではないでしょうか。ホッと一息付けるリラックスできる時間でもありますね。しかし、長時間摂取し続けると歯に悪い影響を与えることになります。
今回は、お酒・タバコ・コーヒーなどの嗜好品が歯にどのような影響を与えるか、ご紹介したいと思います。
お酒が歯に及ぼす影響

お酒も1〜2杯程度ならば、歯に悪影響を及ぼすことはありません。しかし、ダラダラ長時間飲み続けたり、酔ってそのまま寝てしまったりすると、虫歯や歯周病のリスクが大きくなります。
アルコール飲料による虫歯リスクの増加
カクテルやチューハイなどのアルコール飲料には糖分がたくさん含まれています。糖分は虫歯菌のエサになり虫歯リスクが増加します。特に長時間ダラダラ飲み続けてしまうと、口の中にずっと糖分が残っている状態になり、虫歯菌が繁殖しやすい環境になるので要注意です。
また、アルコールには利尿作用があり、体内の水分不足を引き起こすことがあります。口腔内が乾燥すると、唾液による自浄作用が低下し、口腔内の衛生環境が悪くなり虫歯のリスクが高まります。
糖分+口腔内の乾燥により虫歯菌が繁殖しやすい環境になるので、長時間の飲酒は避け、飲酒後は歯磨きをしてから寝るようにしましょう。
酸蝕症
ビールやワインなどのアルコール飲料には炭酸が含まれており、酸性度の高いものがあります。長時間の飲酒により、口腔内が酸性に傾き歯のエナメル質が溶けてしまうことがあります。酸性の飲食物によって歯がとけることを酸蝕症と呼び、エナメル質が薄くなることで知覚過敏になりやすく、歯も弱くなるので虫歯リスクも高くなります。ダラダラと長時間の飲酒は避けましょう。
着色
赤ワインやビールなどに含まれる色素は、着色物質であるステインとなり、歯の着色汚れになります。歯が黄ばむ以外にも、歯がざらつくことで汚れが溜まりやすくなり虫歯や歯周病のリスクが高くなります。飲食後のうがいや、歯磨きにより着色するのを防ぎましょう。
アセトアルデヒドによる歯周病リスクの増加
お酒に含まれるアルコールが分解されると、有害物質であるアセトアルデヒドが生成されます。お酒で顔が赤くなったり、動悸・頭痛・眠気などの酔っ払いの症状の原因が、このアセトアルデヒドです。アセトアルデヒドの毒性は歯周組織を傷つけ、免疫力が低下し、歯周病のリスク増加を引き起こします。飲みすぎには気をつけましょう。
タバコが歯に及ぼす影響

喫煙は口腔内だけでなく、全身にも悪影響を及ぼす人体の敵と言っても過言ではありません。タバコにはたくさんの有害物質と発癌物質が含まれています。吸いすぎには注意し、できるならば、禁煙に取り掛かりましょう。
歯周病を悪化させる
タバコに含まれるニコチンは、血管を収縮させて血流を悪化させます。歯肉の色が黒ずむのは、血流が悪くなり、歯周組織に十分に酸素と栄養が行き渡らなくなるためです。酸欠、栄養不足に歯周組織が陥ると、免疫力が低下し、歯周病菌が繁殖しやすくなり歯周病が悪化してしまいます。また、傷の治りも遅くなるので進行も速く、あっという間に重症化してしまうことがあります。特に、インプラント手術をする場合は、喫煙していると傷の治りが遅くなり、インプラントと骨の結合も悪くなるので何週間かは禁煙していただく必要があります。
歯の着色
タバコのヤニと言われるタールは、歯の表面に付着して、黄ばみや黒ずみの原因になります。見た目が悪くなるだけでなく、表面がザラザラしているので更に汚れが付きやすく、虫歯のリスクも増加します。
口腔癌のリスクの増加
タバコは口腔癌の最大のリスク因子です。タバコに含まれる発癌物質が歯周組織に直接吸収されるため、口腔癌のリスクが高くなります。加熱式タバコは紙巻きタバコに比べ有害成分が少ないと謳われていますが、有害物質・発癌物質をたくさん含んでいることには変わりないので、安全と認識するのは間違っています。タバコは命の危険を含んでいることを自覚しましょう。
コーヒーが歯に及ぼす影響

コーヒーで歯にステインが付くことは有名ですね。着色しやすいと分かっていても飲みたい時もあるでしょう。飲んだらすぐに歯磨きや口をすすぐ習慣を付けることで、ある程度は着色を防ぐことができます。歯科医院でも、歯のクリーニングを受けることができるので着色にお悩みの方はご相談ください。
歯への着色
コーヒーによる歯の着色の原因はコーヒーに含まれるポリフェノールです。歯の表面にはペリクルという薄い膜があり、ポリフェノールと吸着しやすい性質があります。そのため、ポリフェノールを含むコーヒーや赤ワイン、緑茶などを飲むと着色してしまいます。コーヒーを1日の中で、長時間摂取していると更に着色してしまうので気をつけましょう。
口腔内乾燥
コーヒーに含まれるカフェインには利尿作用があり、体の水分が排出されやすくなるので口腔内も唾液の分泌が抑制され乾きやすくなります。唾液の自浄作用がなくなると、汚れが口腔内に溜まりやすくなります。また、虫歯菌や歯周病菌は乾燥した環境で繁殖しやすいので虫歯や歯周病のリスクも上がってしまいます。コーヒーは何杯も飲むけれど水を飲む習慣はない人は要注意です。意識して水分を摂取するようにしましょう。
まとめ
お酒もタバコもコーヒーも摂取しすぎは、歯にとっても体にとっても良くありません。ダラダラ長時間摂取し続けることはやめましょう。特にタバコは全身疾患のリスクも高く、健康被害のリスクが高いです。禁煙は難しくても本数を減らすなど吸い過ぎにはご注意ください。
歯の着色が気になる場合は、一度歯科医院にお越しください。定期検診では、虫歯・歯周病のチェックに加え、歯のクリーニングも行っています。3ヶ月に一度は定期検診を受けるようにしましょう。