バイオフィルム(細菌の膜)の正体|大宮駅近くの完全個室の歯医者|井上歯科医院|土曜診療・駐車場あり

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バイオフィルム(細菌の膜)の正体

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2026年10月29日

バイオフィルム(細菌の膜)の正体

 こんにちは、井上歯科医院です。

「バイオフィルム」という言葉をご存じでしょうか。台所やお風呂場の排水口をイメージしてみてください。ぬるぬるしていますよね。このぬめりがバイオフィルムです。バイオフィルムとは細菌の膜が何層も重なりあった集合体のことを指します。お口の中にも、バイオフィルムが形成され、歯周病や虫歯の原因になります。今回はこのバイオフィルムについて解説したいと思います。

バイオフィルムとは

バイオフィルムとは細菌の集合体のことで、フィルム、つまり薄い膜状に細菌の層が何層もできている状態を指します。バイオフィルムの中では数種類の細菌が集まり、細菌同士が相互に助け合いながらコミュニティーを形成しています。歯の表面に500種類以上の細菌がくっついていると思うと恐ろしいですね。こちらでは、バイオフィルムの特徴についてみていきましょう。

ネバネバしている

バイオフィルムはネバネバしているため、歯にくっつきやすく取れにくいという厄介な性質があります。このネバネバの正体は、細菌が放出する多糖類やタンパク質からなる粘着性の高い物質です。ネバネバしているため、水や唾液の自浄性だけでは取り除くことができず、歯磨きをしなくては、歯の表面に細菌がどんどん繁殖してしまうことになります。

薬が効かなくなる

バイオフィルムは表面がネバネバしているため、物質にくっつきやすく、取れにくいという性質があり、外部の刺激に対して強力なバリアとして働きます。そのため、バイオフィルムが歯の表面にできあがってしまうと、抗菌剤やうがい薬の成分が人体の内部にまで届きにくく、薬が効かなくなってしまいます。

人体にとって害である

バイオフィルムは細菌の塊で、1gあたり300種類以上の細菌が1000億から2000億生存していると言われています。バイオフィルムの菌の中には、歯周病菌や虫歯菌も生息しているため、口腔内トラブルのリスクも増えます。また、口腔内だけでなく全身疾患のリスクも高まるのがバイオフィルムの怖いところです。細菌の毒素が歯肉の血流に乗って全身に広がり、誤嚥性肺炎や糖尿病、心疾患などの全身疾患を引き起こすことがあります。

バイオフィルムとお口の健康

バイオフィルムの中には歯周病菌や虫歯菌も潜んでおり、お口の健康を害する原因になります。こちらでは、バイオフィルムとお口の健康について解説します。

歯周病

バイオフィルムの中には歯周病菌も生息しています。歯周病菌は毒素を放出し、この毒素が歯肉や歯周組織内に侵入することで歯周病が引き起こされます。バイオフィルムを除去しない限り、歯周病菌の攻撃は止まらず、歯周病の進行は止まりません。歯ブラシが届かない歯周ポケットの奥深くにもバイオフィルムは形成されるので、歯科医院でのプロフェッショナルケアが必要になります。

むし歯

バイオフィルムの中には虫歯菌も存在しています。むし歯菌は、糖を分解して歯を溶かす酸を作り出しますが、バイオフィルム内で酸が作られるため、外に流れ出ず、歯の表面に高濃度の酸が留まることになります。その結果、エナメル質が溶かされむし歯になってしまいます。バイオフィルムがあると汚れがたまりやすく、プラークが形成され、虫歯菌もますます増殖してしまうので、歯磨きでバイオフィルムをしっかりと除去することが大切です。

バイオフィルムの除去方法

バイオフィルムは、時間がたつほど分厚くなり細菌の量も増えるので、早めに取り除く必要があります。歯磨き後、およそ8時間後くらいから細菌が歯の表面に付着し、増殖が始まります。歯磨きをせずにこのまま放っておくと3日後にはねばねばした完全なバイオフィルムが完成してしまいます。また、このバイオフィルムが2週間以上放置されるとプラークがバイオフィルム上にどんどん増え、歯石ができやすくなります。

まずは毎日の歯磨きで、バイオフィルムが出来上がってしまう前に取り除くことが重要です。歯ブラシだけでは、狭いところや隙間の汚れを取ることは難しいので歯間ブラシやフロスを併用することをおすすめします。

また、バイオフィルムは歯の表面だけでなく舌や入れ歯にも形成されます。舌や入れ歯も忘れずに掃除して清潔な状態を保ちましょう。

歯科医院でのプロフェッショナルケア

歯磨きのセルフケアのみでは磨き残しがあることが普通です。磨き残しがバイオフィルムを形成してしまい、知らず知らずのうちにバイオフィルムが成熟してしまう、なんてこともよく見られます。成熟したバイオフィルムはご家庭での歯磨きだけでは取り除くことが難しく、歯科医院でのプロフェッショナルケアが必要です。

歯科医院では専用の器具を使って、歯と歯の間や、歯と歯肉の境目の溝を丁寧にお掃除することができます。歯ブラシの毛先が届かない部分は細菌の温床となりバイオフィルムが形成されやすいので、重点的なケアが必要です。最後に、歯の表面にバイオフィルムが付きにくくするために歯の表面をツルツルに磨きます。汚れが付きにくくなるため、バイオフィルムが定着するリスクを下げることができます。

まとめ

バイオフィルムはプラークとほぼ同義語で、細菌の塊のことを言います。歯磨きをせずに放置していると、バイオフィルムが成熟してしまい、歯周病やむし歯のリスクが上昇します。また、バイオフィルムは恐ろしいことに、お口の健康を損なうだけでなく全身疾患が悪化する要因にもなり得ます。

全身の健康はお口の健康から。お口の健康を守るためには、バイオフィルムが成熟する前に取り除くことが重要です。バイオフィルムは取り除いても、またすぐに形成されるので食後には歯磨きをする習慣を付け、歯を守りましょう。

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