2026年8月19日

こんにちは、井上歯科医院です。
暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。アイスクリームやかき氷、冷たいものが欲しくなる季節ですね。
冷たいものを食べた時に、歯がキーンとしみたことはありませんか。それは知覚過敏かもしれません。冷たいもの以外にも、歯磨きのときや冷たい風が当たると、痛みを感じることがあります。
今回は知覚過敏について、詳しく解説したいと思います。
知覚過敏とは

知覚過敏とは、刺激により歯の神経である歯髄が敏感になっており、歯に痛みが生じている状態です。一過性の痛みで、刺激がなくなると治まるのが特徴です。
歯の表面には、エナメル質がありその下に象牙質、歯髄があります。象牙質には象牙細管という小さな穴が無数に空いており、刺激を歯髄に伝える役割をしています。しかし、エナメル質が無くなったり、薄くなると、象牙細管がむき出しになり、刺激が歯髄にダイレクトに伝わることになります。それにより、一過性の激しい痛みが生じます。
知覚過敏チェックリスト

知覚過敏のチェックリストを作成したので、当てはまるものが無いかチェックしてみてください。
・冷たいもので歯にキーンと鋭い痛みが生じる
・冷たいものだけでなく、熱いものや甘いものでも痛みが生じることがある
・しみそうな食べ物(アイスや冷たい果物など)を意識的に避けている
・風が歯にあたるとしみる
・歯磨きのときにキーンと鋭い痛みを生じる
・歯肉が下がり、歯根が露出している箇所がある
1つでも当てはまる場合は、知覚過敏の可能性があるのでご注意ください。
知覚過敏の原因
知覚過敏は、炎症が無いにも関わらず、痛みが生じる病気です。原因を具体的にみていきましょう。
エナメル質が薄い

エナメル質がない箇所や薄い箇所は、象牙質が表面から近くなり外部からの刺激が歯髄に伝わりやすくなります。
こちらのようなことに覚えはありませんか。
・強い力で歯磨きをしている
・歯ぎしりや食いしばりをよくしている
・炭酸水やレモンなど酸性が強い飲食物を過剰摂取している(酸蝕症)
こちらのような習慣があると、エナメル質が摩耗してしまい、エナメル質が薄くなってしまうので、知覚過敏に気を付けましょう。
歯に欠けている箇所があったり、ヒビがはいっている

歯に強い力がかかると、歯が欠けたりヒビが入ることがあります。象牙質がむき出しになり、刺激が歯髄にダイレクトに伝わるので知覚過敏のリスクが増えます。歯のヒビは目に見えないことも多いので、知覚過敏がひどい場合は歯科医院で相談してみましょう。
歯肉退縮が起こり歯根がむき出しになっている

歯周病や加齢で、歯肉が下がり、今まで歯肉に覆われていた歯根がむき出しになってしまうことがあります。
歯根はエナメル質ではなく、厚さが薄いセメント質でできています。そのため、歯根はエナメル質よりも刺激が伝わりやすく、知覚過敏が起こりやすいです。
歯肉が下がってきた、と感じるときは知覚過敏に注意しましょう。
知覚過敏のケア
こちらでは、知覚過敏になってしまったらどうすればよいかを解説します。症状が軽い場合は自宅でのケアでも構いませんが、症状がひどくなり痛みが我慢できない場合は、歯科医院を受診しましょう。
ホームケアでできること

知覚過敏は、歯髄が一時的に興奮していて痛みが生じている状態なので、刺激を取り除くと落ち着くことがほとんどです。つまり、歯髄が敏感な間は、歯に刺激を与えないことが一番の予防法になります。知覚過敏が気になる時は、こちらのようなことを試してみましょう。
・冷たい飲食物を避ける
・歯磨きをするときは、優しい力で行う
・知覚過敏用の歯磨き粉を使う
知覚過敏用の歯磨き粉はたくさん市販されています。歯磨き粉の成分が、象牙細管を塞ぎ、歯髄へ刺激が伝わるのを防いでくれるので、使ってみましょう。
歯科医院での治療

自宅でのケアを試してみても、知覚過敏が治らない、痛みが激しい場合は歯科医院を受診しましょう。歯科医院ではこちらのような、知覚過敏の治療をします。
・エナメル質が薄いところや歯根がむき出しになっている箇所をレジンやセメントで埋める
・コーティング剤を塗り、刺激が伝わりにくくする
・知覚過敏を引き起こす根本的な原因の治療を行う(虫歯や歯周病の治療、歯ぎしりや食いしばりの場合はナイトガードの作成など)
刺激を遮断することで、歯髄の興奮が落ち着き、唾液による歯の再石灰化や、象牙細管が塞がることで、知覚過敏の症状は徐々に和らいできます。症状がひどい場合は、歯科医院で治療してもらいましょう。
まとめ
知覚過敏は、一過性に歯髄が興奮している状態なので、刺激を避けると1~2週間程で症状は落ち着きます。冷たいものを食べた時にキーンとする痛みを感じる場合は、刺激物を避ける、知覚過敏用の歯磨き粉を使うなど試してみてください。しかし、症状が長引く、ひどくなる場合は、知覚過敏ではなく別の原因で痛みが生じている可能性があります。知覚過敏のホームケアをしてみても効果が無い場合は、歯科医院を受診しましょう。